「バケツリレー」という言葉のウソ
「バケツリレー」という言葉は実は間違いです。
実際は、1家族に1個有るか無いかのバケツよりも、どの家のどの部屋にも最低1個はある「ゴミ箱」の方が数多く集まり「ゴミ箱リレー」になっていました。
阪神淡路大震災にあってしまった時には、その他にいろいろな物を使いました。今になってみれば笑い話で、近所の人と思い出話をする時に、この変なものでリレーをしたというネタで笑っています。
以下、自分が水組隊からリレー隊にローティションをした時に見てしまった、
リレーをするために使っていた物を書いてみますので、気を楽にして
画面をキーボードの矢印ボタンで1行ずつスクロールしながら笑って下さい。
実際に使ってた物
バケツ
ゴミ箱(小)(普通のくずかご)
ゴミ箱(大)(業務用の大きいやつ)
漬け物樽
小学校の給食を運ぶ鍋(子供が二人で運ぶ数字が書いてある物)
洗面器
鍋(普通の家にある物)
炊飯器の中身の釜
おひつ(あったんだ)
圧力釜
プラスチック製の引き出し(意外と多かった。)
衣装箱(通信販売で売ってるやつ、押入の収納用)
コンテナボックス
おもちゃ箱
植木鉢(底のの穴に詰め物をして、その上からビニール袋を入れて使用)
ポット(電気のコードははずしてた。)
ペットボトル(放水時に水爆弾として、使われて戻ってこなかったそうです。)
工事現場の台車付きのゴミ入れ(そこの水抜き穴に、詰め物をして使用)
三角コーン(工事現場の車よけのやつ)
ヘルメット(○○組の方ごめんなさい)
等
(石町3丁目で、実際に参加してた人、他に覚えていたら教えて下さい。)
よその地区ではこのほかにこんな物も使っていたそうです。
(増設予定スペースです。誰か場所情報付きで教えて下さい)
と、ここまでは笑い話で、反省に戻って。
というわけで、実際にはバケツのように取っ手の付いた物は、あまり使われませんでした。
ここの地区は防災訓練等はした事がなく地震でいきなりぶっつけ本番で実施をすることになったのですが、どこでやっても「バケツリレー」ではなく「ゴミ箱リレー」になると思います。
よく防災訓練などで、片手で、水の入ったバケツの取っ手をを前の人から受け取り、もう片手で後ろの人から空のバケツの取っ手を受け取って交差して回す方法で練習していますが、実際は、取っ手のない器具を多く使うために両手で前の人から水の入ったゴミ箱などを受け取り、そのまま両手で、後ろの人に回す(中ぐらいのゴミ箱(自動販売機の横にある空き缶入れ)の場合は、二人組になって受け取って後ろの二人組に回す。)動きになります。
と同時に、水の入ったコンテナポ゛ックスや業務用のゴミ箱等の重い物の場合は、重くて運びにくいので、台車に乗せて(そのためにガレキを片づけて)運び、放水して軽くなった帰りは、空の容器(上に書いた物)を山のように積み上げて帰っていました。(つまりリレー隊は、空の器具の回送はほとんどしていないのです。)
まとめると
行き →
水源地 |
|
火事現場 |
帰り ←
水源地 |
|
火事現場 |
となります。もしこのページを見た方で今後、防災訓練をしようとする方はゴミ箱でリレーの練習をすることをおすすめします。(運悪く阪神大震災経験者になってしまった者より)
のページに戻る |
他の人の震災関係のページ
長谷さん |
べんとや |
弁当屋さんのサイトですが、阪神大震災の時に同じ御影石町3丁目にいたと言うことで、震災関係者として相互リンクを貼っています。 |
數越達也さん |
昭和52年有珠山噴火と平成7年兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)を体験した理科教師が制作する防災・減災教育を考えるウェブサイトです。 |
|
この教訓集は@niftyサイエンスフォーラムにおいて、伊豆倉 正敏(自分です。)の原稿に伊豆倉恵子と数越
達也氏が意見を出して共同でまとめたものです。が事情に付き一時的に私のホームページに移動させます。 地震は「自然災害」ですが、その後の対策の間違いや遅れは「人災」です。「あの時ああしていれば良かった」ということが無いようにするためにも、この教訓集を参考に使って下さい。 |
関係リンク |
@ニフティのフォーラム廃止に伴いfolomy - みんなでつくるコミュニティ -というサイトから再度別のサーバーへ移動しました。 |
|
上記フォーラムでの最近の生息域。 検出頻度が高めです。 |